こんにちは、エンジニアの村山です。
本日はWebサイトには欠かせない要素である追従ヘッダーについてのお話をします。

これまで私はサイト制作において追従ヘッダーを作る際、使用するCSSプロパティとして position: fixed
を使うことがほとんどでした。
しかし、最近になって position: sticky
を試してみたところ、効率の良さと汎用性を実感し、さらに詳しく調べていく中で sticky
を使うことの明確なメリットに気がつくことができました。
今回は、私が追従ヘッダーに使用するCSSを sticky
に切り換えた理由、そして fixed
を使うことへの問題点も挙げながら、sticky
のメリットについて皆さんにご紹介します。
もう fixed に戻れない? position: fixed の3つの弱点
かつて追従ヘッダーに必須のCSSプロパティだった position: fixed
ですが、昔から健在し続けている問題点を3つ挙げてます。
-
コンテンツとの重なりと不要なスペース
fixed
で固定されたヘッダーは、常にviewport
の同じ位置に表示されるため、メインコンテンツに重なってしまうことがあります。
- この症状の対応として、メインコンテンツ上部に
padding-top
や margin-top
などのCSSプロパティを設定し、追従ヘッダー分のスペースを空ける方法があります。
- しかし、これはコンテンツとは無関係な調整であり、見た目の整合性を保つためだけに行う無駄な対応とも言えます。
-
レスポンシブ対応の煩雑さ
- さまざまなデバイスやウィンドウ幅に合わせるためのレスポンシブ対応は、
fixed
によって確保したスペースの調整が必要となります。
- ヘッダーの高さがデバイスやウィンドウの幅によって変わる場合、メインコンテンツ上部のマージンもその都度調整する必要があり、面倒です。
-
意図しないユーザー体験
- 特に画面の小さいモバイルデバイスでは、常にヘッダーが画面上部を占有することで、コンテンツの閲覧領域が狭まってしまう可能性があります。
- そのため、サイト利用時にはこれがストレスに感じられることもあります。
sticky なら解決! position: sticky の3つのメリット
一方、position: sticky
は、これら fixed
の課題をスマートに解決してくれます。
-
他コンテンツとの自然な統合
sticky
はページが読み込まれた直後は通常の要素と同様にドキュメントフロー内に自然な位置へ配置されます。
- その後、ページ内をスクロールすると、
sticky
要素は指定の位置に固定され、fixed
を使用した場合のようなコンテンツの重なりや不要なスペースが生じることなく表示されます。
-
柔軟なレスポンシブ対応
sticky
はコンテンツの一部として扱われるため、レスポンシブデザインにおいても基本的なレイアウト構造を大きく変更する必要がありません。
- ヘッダーの高さが変わったとしても、他コンテンツが自動で調整されるため、
fixed
で必要だったマージンやパディングの調整が不要になります。
-
より自然なユーザー体験
sticky
なヘッダーは、必要な時だけ固定表示される仕組みのため、常に画面を占有し続けることがありません。
- ユーザーはコンテンツを快適に閲覧でき、必要な時にヘッダーにアクセスできるという自然な体験が提供されます。
position: sticky の注意点
Sticky要素は、自分の親要素と同じスクロール可能な領域内でしか動けません。
つまり、もし親要素にoverflow: hidden
やoverflow: scroll
が設定されている場合、その親要素がスクロール可能な範囲となります。
その結果、sticky
要素は親要素内部でのみ有効になり、ページ全体ではうまく追従しなくなってしまいます。親要素のCSSプロパティには気をつけましょう。
また、古いブラウザでは sticky
がサポートされていない場合もあるので、フォールバック実装が必要になる場合も。
ただし、2025年現在、主要なブラウザでは安定してサポートされているので、あまり心配する必要はありません。
まとめ
かつては追従ヘッダー実装の際には必須だった position: fixed
ですが、メインコンテンツとの重なりやレスポンシブ対応の煩雑さなど、Web サイト制作においてはいくつかの問題が長年存在しており、対応に苦労するケースが多く見受けられました。
一方、position: sticky
はこれらの問題を解消し、より柔軟で使い勝手のいい追従ヘッダーを実装できるようになりました。
これまで sticky
は対応しているブラウザが少なく、仕方なく fixed
を使うことが多かったと思いますが、2010年代中頃から主要ブラウザが sticky
に対応し始めたことが転機となりました。
今も追従ヘッダーを fixed
で作成している方、ぜひ次回から sticky
を試してみてください。
🏢 株式会社ハジメクリエイトについて
この記事は、株式会社ハジメクリエイト のエンジニアが執筆しました。
💻 Webシステム開発のプロフェッショナル
私たちは、ビジネスの成長をサポートするため、PHPを用いたオーダーメイドのシステム開発を提供しています。
お客様一人ひとりのニーズに応じたカスタムシステムを、企画から開発・運用まで一貫してサポート。
さらに、React Nativeを活用したiOS/Android対応のアプリ開発も得意としています。
単に「作る」だけでなく、
課題の本質に向き合い、最適な解決策を提案するのがハジメクリエイトのスタイルです。
🧑💻 一緒に働く仲間を探しています!
株式会社ハジメクリエイトでは、自ら考え行動できるエンジニアを募集しています。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!
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本日はWebサイトには欠かせない要素である追従ヘッダーについてのお話をします。
これまで私はサイト制作において追従ヘッダーを作る際、使用するCSSプロパティとして
position: fixed
を使うことがほとんどでした。しかし、最近になって
position: sticky
を試してみたところ、効率の良さと汎用性を実感し、さらに詳しく調べていく中でsticky
を使うことの明確なメリットに気がつくことができました。今回は、私が追従ヘッダーに使用するCSSを
sticky
に切り換えた理由、そしてfixed
を使うことへの問題点も挙げながら、sticky
のメリットについて皆さんにご紹介します。もう fixed に戻れない? position: fixed の3つの弱点
かつて追従ヘッダーに必須のCSSプロパティだった
position: fixed
ですが、昔から健在し続けている問題点を3つ挙げてます。コンテンツとの重なりと不要なスペース
fixed
で固定されたヘッダーは、常にviewport
の同じ位置に表示されるため、メインコンテンツに重なってしまうことがあります。padding-top
やmargin-top
などのCSSプロパティを設定し、追従ヘッダー分のスペースを空ける方法があります。レスポンシブ対応の煩雑さ
fixed
によって確保したスペースの調整が必要となります。意図しないユーザー体験
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一方、
position: sticky
は、これらfixed
の課題をスマートに解決してくれます。他コンテンツとの自然な統合
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要素は指定の位置に固定され、fixed
を使用した場合のようなコンテンツの重なりや不要なスペースが生じることなく表示されます。柔軟なレスポンシブ対応
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で必要だったマージンやパディングの調整が不要になります。より自然なユーザー体験
sticky
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つまり、もし親要素に
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やoverflow: scroll
が設定されている場合、その親要素がスクロール可能な範囲となります。その結果、
sticky
要素は親要素内部でのみ有効になり、ページ全体ではうまく追従しなくなってしまいます。親要素のCSSプロパティには気をつけましょう。また、古いブラウザでは
sticky
がサポートされていない場合もあるので、フォールバック実装が必要になる場合も。ただし、2025年現在、主要なブラウザでは安定してサポートされているので、あまり心配する必要はありません。
まとめ
かつては追従ヘッダー実装の際には必須だった
position: fixed
ですが、メインコンテンツとの重なりやレスポンシブ対応の煩雑さなど、Web サイト制作においてはいくつかの問題が長年存在しており、対応に苦労するケースが多く見受けられました。一方、
position: sticky
はこれらの問題を解消し、より柔軟で使い勝手のいい追従ヘッダーを実装できるようになりました。これまで
sticky
は対応しているブラウザが少なく、仕方なくfixed
を使うことが多かったと思いますが、2010年代中頃から主要ブラウザがsticky
に対応し始めたことが転機となりました。今も追従ヘッダーを
fixed
で作成している方、ぜひ次回からsticky
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