「桜井政博のゲームを作るには」から学ぶ【仕事の極意】 前編 Web技術 2025.03.17 有限会社ソラの桜井政博さんってご存じですか? 名前は知らなくても、『星のカービィ』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』の生みの親と言えば、ピンとくる方も多いかもしれません。 そんな桜井さんが、約3年前からYouTubeに投稿していた「桜井政博のゲームを作るには」。 先日予定されていたすべての動画が公開され、チャンネルの制作意図や制作費などが明かされました。その内容が話題になりました。 制作費はなんと9,000万円。しかし、収益化はせず、純粋にゲーム制作の知見を広めることを目的としているとのこと。ゲーム業界の人向けに思えますが、実際にはデザインや演出、ユーザー体験に関わる話が多く、業界外の人にも学びの多いコンテンツになっています。 そして、先日、なんと今年の「文化庁芸術選奨文部科学大臣賞」を受賞されました! おめでとうございます!! このチャンネルでは、たくさんの動画を紹介されていますが、 この記事ではゲーム業界外・・・Webやクリエイティブ界隈の人間もこの動画は見ておくべき! という視点で、ご紹介したいと思います。 桜井さん、たくさん動画上げられているので、今日はその中から15個だけ。 目次 【企画】【デザインに通じる話】【ディレクション】【顧客を思いやるという話】【プログラム】【仕事の姿勢】 【企画】 星のカービィ 【企画コンセプト】"企画コンセプト"カテゴリーでは、いかにしてそのゲームを考えたのかを主体に、制作順でまとめます。制作にはそれぞれいっぱいの思い出があるけれど、アイデアの元などについて絞ってお話します。初回はもちろん『星のカービィ』。私のデビュー作です。知っ... ゲームのアイデアをどう生み出すのか、その元となる考え方について解説。 星のカービィ 夢の泉の物語 【企画コンセプト】いかにしてゲームを考えたのかを紹介する"企画コンセプト"。第二回は、『星のカービィ 夢の泉の物語』です。コピー能力がついた、はじめての『カービィ』ですね。窮地に立った制作のきっかけも含め、どういう発想で考えたのかを解説します。 こちらはゲームの企画コンセプトをどのように練り上げるのかを具体的に語っています。 企画は強火でザッと仕上げる 【仕事の姿勢】企画書の書きかたについてはすでにお話していますが、それを仕上げるための勢いを持つ方法について。しっかり計画を立てたら、一気に突っ込め!! 勢いと弾みのある企画書が肝要という話。 個人的に、プレゼンとは「序・破・急」であるべき。と考えているのですが、 それにも通じるなと感じるところがありました。 【デザインに通じる話】 大事なところはストップ! 【仕様】ヒットストップの考えかたは、何にでも応用できます。ヒット時だけではもったいない!!最後の例に出した演出追加は、実際にはスローを短時間かけてすぐ解除するとよりよくなりますね。■関連動画8つのヒットストップ仕様 【仕様】 演出の話。ヒットストップの効果について解説しており、 ゲームだけでなく映像制作やUIデザインにも通じる内容。 大事なところは分かりやすく強調しましょう!という話。 リスクとリターン 【ゲーム性】"ゲーム性"カテゴリーでは、ゲーム性を「かけひき」と見立て、そこで考えられることについて解説していきます。今回のお話は、私が昔からさまざまなところで展開し、ある程度知られることになった理論。今後のこのカテゴリーの骨組みとなる話なので、改めて... ゲームのバランス設計において重要な「リスクとリターン」の考え方を紹介。 意思決定を促す仕組み作りにも応用可能。 素材を描かず、光を描く 【グラフィック】"グラフィック"についても解説していきます。つまり、ゲームにおける絵作りですね。ただしツールの使いかたなどではなく、実践的なゲーム映像の表現についてですね。最後の森の絵は、もう少し落ち影を強調したほうがよかったかな…? グラフィックデザインにおける光の表現について。 リアリティとビジュアルの印象をどう作るか、デザイン全般に役立つ視点の話。 【ディレクション】 モーション指定の仕方 【モーション】新カテゴリー"モーション"では、キャラクターの動き表現をするコツなどを話していきます。今回は、ディレクターの私が頭の中で考えた動きを、アーティストにどのように伝えていくのかの話。『スマブラSP』における、貴重な制作資料をかいま見られますよ!... ゲーム内のモーションをどのように指定し、制作側と共有するのか。 異なる仕事をしている人達がどうコミュニケーションを取るべきか。 ディレクションに役立つ内容。 わかりやすさとスタイル性 【UI】"UI"とは、ユーザーインターフェイスの略。この番組では狭義的に、メニュー、インフォなど、表示系について話をしていきます。わかりやすいのが一番とは言い切れないUI。やや広範にお話していきます。 UIデザインにおける「わかりやすさ」と「デザイン性」のバランスについて。 UXデザインにもつながる考え方。 チームの情報共有 【チーム運営】新カテゴリー"チーム運営"です!!ゲームはチームで作るもの。その進行を円滑にするために工夫していることをお話していきます。今回は、チームの人が見通しを良くするためにしていること。 チームの人が見通しを良くするために。 日報を作る・今日の一枚・プロジェクト発表会・・・どれも大変ですが、やる価値のあるものです。 【顧客を思いやるという話】 いろんな環境で聞き比べ 【サウンド】ゲームの音をチェックする際。私はチープなテレビスピーカーでも確認します。それはなぜ?スタジオなどでチェックするのではないの? 自分の環境ではなく顧客の環境を想像しましょうという話。 これ、サウンド業界だと常識らしいです。 【プログラム】 調整をしやすくする仕組み 【プログラム・テクニカル】いまは多くの人がバランス調整等に携わります。そのためには、迅速に数値を変えられることが大事。ツールを直接見せられず難しいですが、なるべくカンタンに説明します。 管理・段取りの話とも言えるし、開発を効率化するための中間制作物って大事という話 【仕事の姿勢】 昔は昔 いまはいま 【雑談】私はかなり長くゲームにつきあっており、昔のゲームもいまのゲームも知っています。昔話ばかりしていてはもったいない。しかし過去の蓄積あってこそのいまです。 今はこの瞬間にしかない過去。今を楽しみましょう。 昔は良かった・・・言いたくなる気持ち、分かりますけどね。 ゲーム作りで食っていくには【企画・ゲーム設計】この番組を観て、ゲーム開発者を目指したいと思った人も少なくないとか。では、入ってみましょう! 手に職つけましょう!!それに不可欠なことを話しています。 デザインやプログラマーも同じ。自分でやってみること。とても大事。 こんなにも学びの多いコンテンツが無料だなんて・・・ありがたいですね。
名前は知らなくても、『星のカービィ』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』の生みの親と言えば、ピンとくる方も多いかもしれません。
そんな桜井さんが、約3年前からYouTubeに投稿していた「桜井政博のゲームを作るには」。
先日予定されていたすべての動画が公開され、チャンネルの制作意図や制作費などが明かされました。その内容が話題になりました。
制作費はなんと9,000万円。しかし、収益化はせず、純粋にゲーム制作の知見を広めることを目的としているとのこと。ゲーム業界の人向けに思えますが、実際にはデザインや演出、ユーザー体験に関わる話が多く、業界外の人にも学びの多いコンテンツになっています。
そして、先日、なんと今年の「文化庁芸術選奨文部科学大臣賞」を受賞されました!
おめでとうございます!!
このチャンネルでは、たくさんの動画を紹介されていますが、
この記事ではゲーム業界外・・・Webやクリエイティブ界隈の人間もこの動画は見ておくべき!
という視点で、ご紹介したいと思います。
桜井さん、たくさん動画上げられているので、今日はその中から15個だけ。
【企画】
ゲームのアイデアをどう生み出すのか、その元となる考え方について解説。
こちらはゲームの企画コンセプトをどのように練り上げるのかを具体的に語っています。
勢いと弾みのある企画書が肝要という話。
個人的に、プレゼンとは「序・破・急」であるべき。と考えているのですが、
それにも通じるなと感じるところがありました。
【デザインに通じる話】
演出の話。ヒットストップの効果について解説しており、
ゲームだけでなく映像制作やUIデザインにも通じる内容。
大事なところは分かりやすく強調しましょう!という話。
ゲームのバランス設計において重要な「リスクとリターン」の考え方を紹介。
意思決定を促す仕組み作りにも応用可能。
グラフィックデザインにおける光の表現について。
リアリティとビジュアルの印象をどう作るか、デザイン全般に役立つ視点の話。
【ディレクション】
ゲーム内のモーションをどのように指定し、制作側と共有するのか。
異なる仕事をしている人達がどうコミュニケーションを取るべきか。
ディレクションに役立つ内容。
UIデザインにおける「わかりやすさ」と「デザイン性」のバランスについて。
UXデザインにもつながる考え方。
チームの人が見通しを良くするために。
日報を作る・今日の一枚・プロジェクト発表会・・・どれも大変ですが、やる価値のあるものです。
【顧客を思いやるという話】
自分の環境ではなく顧客の環境を想像しましょうという話。
これ、サウンド業界だと常識らしいです。
【プログラム】
管理・段取りの話とも言えるし、開発を効率化するための中間制作物って大事という話
【仕事の姿勢】
今はこの瞬間にしかない過去。今を楽しみましょう。
昔は良かった・・・言いたくなる気持ち、分かりますけどね。
デザインやプログラマーも同じ。自分でやってみること。とても大事。
こんなにも学びの多いコンテンツが無料だなんて・・・ありがたいですね。